熊本憲三[くまもとけんそう] - 広島市安芸区
熊本けんそう
安心・安全なまちづくり

「トライ」市議会だより 【平成23年7月発行】 No.60

和を持って共に幸せに生きる
仁愛・調和を政治の中心として

~郷土のお役に立たせて頂くために~

 盛夏の候、皆様におかれましてはお元気でお過ごしのこととお喜び申し上げます。

 さて、去る三月十一日、東日本沿岸地域を巨大地震と大津波が襲い、この地震と津波が東京電力福島第一原子力発電所の事故につながる未曾有の複合災害が発生しました。

 六月末現在で、死者は一万五千人を超え、行方不明者は七千人を超えています。また、未だに多くの方が避難生活を余儀なくされています。

 改めまして、この度の東日本大震災により犠牲となられた方々の御霊のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された方々、避難生活をされている方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。

 また、自衛官、警察官、消防職員、海上保安官、医療関係者を始め、これまで危険な状況の中で、日夜救援活動を進めてこられた人々に、改めて深く敬意を表します。

 この度の国難を受け、三月十六日、天皇陛下は、東日本大震災の被災者や国民に向けたビデオメッセージの中で、一人でも多くの人の無事が確認されることや福島第一原発の事故の事態の更なる悪化が回避されることなどを切に願われるとともに、救援活動にあたる人々の労をねぎらわれました。また、陛下は、ビデオの中で「被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、さまざまな形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。被災した人々が決して希望を捨てることなく、身体を大切に明日からの日々を生き抜いてくれるよう、また、国民一人びとりが、被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ、被災者とともにそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています」とお気持ちを述べられました。本当に大切にしたいお言葉です。

 日本再生に向けて、大震災から約四カ月余りがたちますが、依然、被災地の状況は厳しく、政府は復興をけん引する施策の具体化を急がなければなりません。広島では、戦後4年後に広島を恒久の平和を誠実に実現する理想の象徴として建設することを目的とした「広島平和記念都市建設法」が公布され、原子爆弾の投下による廃墟から復興への礎になりました。六月二十日には、ようやく東日本大震災からの復興に向けた基本理念等を定めた復興基本法が成立しましたが、今後は復興に関する施策の実施権限等を持たせた復興庁をできるだけ早期に設置し、復興をけん引し、国民に希望を与えることが政府の大きな役割と考えます。

 これまで、我が国は、明治維新、戦後復興において、欧米に追いつき追い越すことで奇跡を実現してきましたが、今、我が国が直面している人口減、長引くデフレ、そして震災による国難を乗り越えていくためには、模範となる新しい社会を自らが勇気をもって切り開いていくしかありません。ラグビーの元日本代表で国際試合に出場した回数の歴代最多記録を持つ元木由記雄さんは「まず基本的なプレーやメンタルの強さを重視します。華麗なトライも、ビデオで巻き戻して見れば基本プレーの連続。最初から華やかさを求めても無理です。」と話しています。私は、「基本を大切にそれを積み重ねること」、「臆することなく前へ進むガッツ」が未来を切り開く原動力になると思います。

 こうした厳しい国情のなか、四月に広島市議会議員選挙が行われ、私は皆様から力強いご支援をいただき、再び市議会議員に当選させていただきました。誠にありがとうございました。これからも、皆様のご支援を心の支えに、住みよい安芸区、元気な広島市にするため、全力で市政に取り組んで参ります。

 また、四月の広島市議会議員選挙と同じ日に広島市長選挙も行われ、皆様のご支援により、私の支持する松井一實さんが市長として市政を担うことになりました。ありがとうございました。

 地方自治は、首長(市の場合は市長)と議員が別の選挙で選ばれるため、二元代表制と呼ばれています。市議会は市長の提案する政策をチェックすることが大きな役割です。こうしたことから、市長と議会は「車の両輪」にたとえられます。車の両輪が別の方向に進もうとすれば車は前に進むことはできません。また、車の両輪がくっついてしまうと一輪車になり不安定になります。広島市の発展のため、私はこれからも松井市長を支持して参りますが、市議会議員として市民の皆様からの信頼と負託にこたえ、議員としての使命もしっかり果たして参ります。

 『政治とは、情熱と判断力を駆使しながら、堅い板に力を込めて、じわっじわっと穴をくりぬいていく作業である』という金言があります。私自身、日々の積み重ねを大切に市政に取り組んで参りますので、今後とも、皆様のご指導、ご支援をよろしくお願いします。

追伸
 去る3月11日に発生しました東日本大震災により亡くなられた皆様のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災されました皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
 広島市議会では、3月18日に緊急の全員協議会を開催し、各議員から集めた義援金(550万円)を贈ることを決定しました。また、広島市としても、可能な限りの支援を行うこととし、様々な救援・支援活動に取り組んでいるところです。 一日も早い被災地の復旧・復興と被災者の皆様の生活再建のためを祈念しています。

広島市議会議員 熊本憲三